新緑の眩しい季節、秩父市歴史文化伝承館で開催されました。
4月29日月曜日の午後から、江口滉先生をお招きして講演会が開催されました。
「和食と食器・あれこれ」
講演会には、多くの方々に来ていただきました。
人類が器を使うようになった歴史から、本膳料理 懐石料理 精進料理 会席料理などのお話や、和食の特徴では、新鮮な食材を使った年中行事との関わりや自然の美しさを表現するうえでの器のこだわりなど食器のお話。器に”よそう”という言葉は、”装う”からきているなんて素敵な言葉。
お膳の食事の時代から日本食は器を持って箸を使って食べる文化があり、蓋付きお椀は縁まで熱くならない様に工夫されているんだそうです。
鎖国が解除されて貿易が盛んになり各地に焼き物の文化が広がったそうです。器を愛でるのも茶道から来ているとか。
そして、昭和時代食卓を囲んで家族団らんの食事から、令和時代の個食になってしまっている現代人の問題点などを話してくださいました。
余談のお話
飯碗について……飯碗には魂が宿っているという考えがあり、他の人の飯碗は使わないという文化があるそうです。そういえば”私のご飯茶碗”と呼んでいたかもしれません。
日本人の自然を感じる心や美意識は、器に限らずモノづくりをしている作家として考えさせられるお話でした。
同じ日に近くで「椿森窯」さんの個展があったのでお邪魔しました。使い勝手の良い器の数々。もちろん押紋の器もありました。
閉場後、雲野雲雄師匠と江口滉先生を羊山公園の芝桜へご案内しました。夕方の涼しい風と、芝桜のほのかな甘い香りがしていました。
お二人とも可愛らしい笑顔です。
これからもお元気で ご活躍を願っております。